ー2024年5月26日 塚本邦雄研究の會は、京都「緑の館」にて行われましたー
土岐友宏氏の講演のテーマは、「関係性の夢」
戦後の日本社会、また短歌定型への抵抗として塚本の短歌は生まれ、今日のジェンダー学でいう「異性愛規範」にも塚本は疑いの眼差しを向けている。
家族制度や婚姻制度、生についての考察は、『水銀伝説』『綠色研究』に色濃くあらわれて、その先に悪と愛を読み解く『感幻樂』があるなど、時代に引つけながら関係性を読み解き、塚本邦雄の短歌の新たな魅力を土岐氏は提示する。
斬新な切り口の講演を受けて、第二部のディスカッションでは、「生と死」、「愛について」、「生き抜くための悪」そして批評のありかたなどをテーマに、活発な意見が交わされた。(報告:尾崎まゆみ)